遺品整理の費用相場を解説!プロに依頼するメリット・デメリットは?
親族の訃報からあまり時間をおかず、諸事情で遺品整理が必要になるケースがあります。しかし、以下のような悩みから二の足を踏んでいる方も多いです。
「遺品整理を依頼したいけど費用相場わからない」
「自分たちだけでできない?」
そこで本記事では、遺品整理の費用相場について解説します。業者選びの注意点などにも触れているので、ぜひ参考にしてください。
遺品整理はいつから始めたらいい?
遺品整理を始めるタイミングは、細かく分けると以下の5つが考えられます。
- 葬儀後すぐ:亡くなってから7日後~
- 社会保険や役所関連の手続き後:亡くなってから14日後~
- 四十九日法要のあと:亡くなってから49日後~
- 相続放棄の前:亡くなっってから3ヶ月以内
- 相続税の申告前:亡くなってから10ヶ月以内
最初に考慮すべきは、遺族の気持ちの整理がついているかどうかです。お葬式の手配や死亡届の提出、健康保険証の返却などやるべきことが山積みなので、遺品整理にまで考えが回らない可能性もあります。
また、「四十九日(※)」を区切りにしたい方もいると思います。
いずれにせよ、気持ちの整理がついた段階で遺品整理を始めるのがおすすめです。
※ 命日から49日間は現世をさまようとされる仏教の教え
遺品整理を業者に依頼するメリット
ここでは、遺品整理を業者に依頼するメリットを解説します。具体的には以下のとおりです。
- プロに家を片付けてもらえる
- ハウスクリーニングなども依頼できる
- 遠方に住んでいても大丈夫
それぞれ詳細をチェックしていきましょう。
プロに家を片づけてもらえる
遺品整理を業者に依頼すれば、片付けにかかる時間を大幅に短縮できます。数人がかりでスピーディーに作業を進めてくれるからです。
一方、遺品整理を自分や家族だけで行う場合、仕事の合間を縫うとなると数ヶ月かかる可能性もあります。ゴミ袋の用意やトラックの手配など、片付け以外の作業にかかる労力も無視できません。
貴重な時間を節約するためにも、遺品整理はプロに依頼したほうがいいでしょう。
ハウスクリーニングなども依頼できる
遺品整理を業者に依頼すれば、ハウスクリーニングや不用品の処分にも対応してもらえる可能性があります。素人では落としきれない汚れを発見したときに便利です。
また、なかには害虫駆除などを依頼できる業者も存在します。オプションサービスになっていることもあるので、見積もりの段階で確認しておきましょう。
遠方に住んでいても大丈夫
遺品整理は遠方からでも依頼できます。具体的な流れは以下のとおりです。
- 業者に見積もりを依頼する
- 業者が現地を視察
- 依頼したい作業内容を伝える
- 写真や動画で整理状況を確認
- 料金の支払い
業者への見積もり、遺品整理、料金の支払いまで、現地を訪れることなく依頼することが可能です。
遺品整理を業者に依頼するデメリット
遺品整理を業者に依頼するデメリットは以下のとおりです。
- お金がかかる
- 悪徳業者も存在する
それぞれ詳細を解説します。
お金がかかる
遺品整理を業者に依頼すれば一定の費用がかかります。具体的な金額は後述しますが、最低でも数万円以上です。ハウスクリーニングなどのオプションを追加するとさらにかさみます。
しかし、業者に依頼することで、確実に家をきれいにできる点は魅力的です。家族だけで遺品整理をした場合、最後までやりきれなかったり、トラックなどの手配で想定よりお金がかかったりする可能性もあります。
基本的には業者に依頼した方がいいでしょう。
悪徳業者も存在する
遺品整理の業界には悪徳業者も存在します。適切な見積もりや契約なしに作業を進められたり、相場より高額な請求をされたりした場合は注意が必要です。
信頼できる業者と出会うためには、口コミや評判の確認はもちろん、相見積もりもできるだけした方がいいでしょう。
遺品整理の費用相場と作業時間
前提として、遺品整理にかかる費用や作業時間は部屋の大きさや数に左右されます。業者ごとに違いはありますが、おおよその目安は以下のとおりです。
- 1R・1K:2人がかりで約5万円以上
- 1DK:2人がかりで約10万円以上
- 1LDK:3人がかりで約15万円以上
- 2LDK:4人がかりで約20万円以上
- 3LDK:6人がかりで約35万円以上
- 4LDK以上:8人がかりで約30万円以上
また、作業時間も部屋の大きさや数に影響されます。目安は以下のとおりです。
- 1R・1K:2人がかりで約2時間以上
- 1DK:2人がかりで約3時間以上
- 1LDK:3人がかりで約4時間以上
- 2LDK:4人がかりで約6時間以上
- 3LDK:6人がかりで約8時間以上
- 4LDK以上:8人がかりで約10時間以上
これらの数字はあくまでも目安なので、実際の金額や時間は「ゴミの量」「オプションサービス」などで変動します。
遺品整理の料金が決まる仕組み
先述した通り、遺品整理の料金は「ゴミの量」や「オプションサービス」など、複数の要因で変動します。なかでも基準となるのが「処分量」です。
例えば同じ間取りの一軒家でも、片付けるゴミや荷物の量が多ければ、その分高額になります。作業人数や車両を増やしたり、拘束時間が長くなったりするからです。
建物や道路環境も料金に影響します。エレベーターのないアパートだったり、コインパーキングにトラックを駐車したりなど、業者の負担が増えれば高くなる仕組みです。
また、業者によっては遺品の買い取りを行っている場合もあります。貴金属や骨董品、家電などを引き取ってもらうことで、遺品整理の料金が値引きされます。
いずれにせよ、遺品整理では事前の見積もりが必須です。
遺品整理の費用を安くする方法
ここでは、遺品整理の費用を安くする方法を解説します。具体的には以下のとおりです。
- できるだけ自分で片付ける
- 買取サービスを利用する
それぞれ詳細を解説します。
できるだけ自分で片づける
先述した通り、遺品整理の費用は処分量に左右されます。業者に依頼する前にできるだけ片付けておけば、その分費用を抑えることが可能です。
ただ、遺品整理は時間と労力のかかる作業なので、片付けをやりきることは簡単ではありません。費用対効果を考慮し、ある程度のタイミングで業者に依頼したほうがいいでしょう。
買取サービスを利用する
遺品の中には、価値のある品物があるかもしれません。家具や古い品物、コレクションなどを買取サービスに出すことで、その収益を遺品整理の費用に充てることができます。
また、買い取りも合わせて依頼できる遺品整理業者も存在します。買取サービスを別途利用するのが面倒な方は検討してみてください。
遺品整理の業者選びの注意点
ここでは、遺品整理の業者を選ぶ際の注意点を解説します。具体的には以下のとおりです。
- 必ず相見積もりを取る
- 口コミをチェックする
- 遺品整理士がいるか確認する
それぞれ詳細を解説します。
必ず相見積もりを取る
異なる遺品整理業者から見積もりを取ることは非常に重要です。複数の業者の料金や提供サービスを比較することで、ニーズに適した選択ができます。
また、見積もりの際には、作業内容や費用の詳細をしっかり確認しましょう。信頼できる業者を見極めるためには、細かい部分までの比較検討が必要です。
口コミをチェックする
他の利用者の口コミや評判をチェックすることで、業者の信頼性やサービスの質を知ることができます。レビューサイトやSNSを利用し、生の声を把握しましょう。
ただ、すべての口コミを鵜呑みにするのはおすすめしません。適切なサービスを提供したにも関わらず、個人的な理由で低評価する方も存在するからです。見積もり時のスタッフの態度なども考慮し、総合的な観点から信頼性を評価するといいでしょう。
遺品整理士がいるか確認する
遺品整理士とは、文字通り遺品整理の専門資格のことです。「一般社団法人 遺品整理士認定協会」が定めた民間資格で、遺品整理に関する一定の知識やノウハウを有しており、よりプロフェッショナルな仕事を期待できます。
ただ、遺品整理士が在籍していないからといって、信頼できない業者というわけではありません。遺品整理士はあくまでも資格なので、業者選びの判断基準の1つという認識にとどめておきましょう。
遺品整理の費用相場のまとめ
今回は、遺品整理の費用相場について解説しました。押さえておきたいポイントは以下のとおりです。
- 気持ちの整理がついてから遺品整理を始める
- 基本的には業者に依頼した方がいい
- 費用は間取りや処分量で決まる
- 必ず相見積もりを取る
遺品整理を家族だけで行えば、業者に支払う費用を浮かせることができます。しかし、片付けにかかる手間を考慮した場合、現実的な選択肢とは言い難いです。
見積もりだけなら無料で対応してくれる業者も多いので、まずは遺品整理にどれくらいかかるのか相談してみるものいいでしょう。
【ディスクリプション】
本記事では、遺品整理の費用相場について解説します。業者に依頼するメリット・デメリットをはじめ、料金が決まる仕組み、業者選びの注意点などにも触れています。遺品整理の費用相場でお悩みの方はぜひ参考にしてください。