
洗濯機の不用品回収を依頼する際、気になるのがその相場や料金。実際、業者によって費用は異なりますが、相場を理解しておくことで、無駄な出費を避けることができます。本記事では、洗濯機の不用品回収にかかる相場や料金の相場を徹底解説し、費用を抑えるためのコツもプロの視点からご紹介します。これを読めば、賢く業者を選び、効率的に回収してもらうことができます。
1.洗濯機・乾燥機は家電リサイクル法の対象
1-1 家電リサイクル法とは?
家電リサイクル法とは、使用済みの家電製品から資源を回収し再利用することを目的とした法律です。対象となる家電は「エアコン」「テレビ」「冷蔵庫・冷凍庫」「洗濯機・乾燥機」の4品目。洗濯機もこの法律の対象で、適切に処分しないと環境問題や法律違反につながる可能性があります。
1-2 家電(洗濯機)リサイクルにかかる費用とは?
リサイクル料金はメーカーによって異なり、約2,500〜3,000円が相場です。また、収集運搬料金が別途かかり、こちらは店舗や地域によって変わります。リサイクル料金と運搬費を事前に確認することが重要です。
参考:家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)|経済産業省、家電リサイクル券って?|一般財団法人 家電製品協会
参考:再商品化等料金一覧(家電リサイクル料金)|一般財団法人家電製品協会
2.洗濯機を処分する6つの方法
①搬入と同時に引き取ってもらう
新しい洗濯機を購入する際、購入先の店舗で古い洗濯機を同時に引き取ってもらうことができます。この方法では、家電リサイクル料金や収集運搬料金の支払いが必要ですが、新しい洗濯機の配送と同時に古いものを処分できるため、非常に手軽です。
また、店舗によってはキャンペーンを実施していることがあり、ポイント還元や値引きが受けられる場合もあります。
リサイクル料金と収集運搬料金|家電量販店の比較
家電量販店では、購入時に古い洗濯機の引き取りを依頼できます。リサイクル料金に加え、収集運搬料金が1,500〜3,000円程度かかる場合があります。
メリット
古い洗濯機の運搬が不要で、手続きが簡単。
キャンペーンの適用で費用を抑えられることがある。
デメリット
家電量販店によって収集運搬料金に差がある。
参考:家電のリサイクル・引き取りについて|ビックカメラ.com
②購入店に引き取ってもらう
買い替えをせず、処分のみを依頼する場合、新しい洗濯機を購入せず、古い洗濯機の処分だけを希望する場合、購入した店舗に連絡するのが基本です。家電リサイクル法により、販売店には引き取りの義務があります。ただし、新規購入を伴わない場合、収集運搬料金が割高になる可能性があるため、事前に料金を確認することをおすすめします。
買い替えなしのリサイクル料金と収集運搬料金|家電量販店の比較
買い替えを伴わない場合でも、家電量販店に引き取りを依頼できますが、収集運搬料金が高めになることがあります。
メリット
信頼できる店舗に依頼でき、トラブルの心配が少ないです。
デメリット
引き取りのみの場合、他の選択肢より割高になることが多いです。
③購入店が不明な場合|自治体に相談する方法
洗濯機を購入した店舗が分からない場合や、引っ越しで購入店が遠方になり処分に困った場合は、市区町村の窓口に相談することをおすすめします。自治体では、リサイクル対象家電を引き取ってくれる事業者や小売店を紹介してもらえることがあります。また、一部の自治体では直接回収を行っている場合もあります。
ただし、この場合もリサイクル料金に加えて収集運搬料金が発生するため、事前に費用を確認しておくことが重要です。
指定取引所への持ち込み方法
購入店や引き取りサービスが利用できない場合、指定取引所へ直接持ち込む方法があります。以下の手順で進めましょう。
①リサイクル料金の支払い
郵便局で「家電リサイクル券」を受け取り、振込用紙に必要事項を記入します。その後、リサイクル料金を窓口で支払います。
②指定取引所に搬入
支払い後、リサイクル券を添えて指定取引所に洗濯機を持ち込みます。この方法では収集運搬料金がかからず、リサイクル料金のみで処分できます。
指定取引所について
指定取引所は全国各地に設置されており、最寄りの取引所を一般財団法人家電製品協会の公式サイトで確認できます。以下は一部地域の代表的な指定取引所です。事前に営業日や受付時間を確認してから訪問しましょう。
指定取引所へ持ち込むメリット
- 収集運搬料金が不要
業者を通さないため、費用を抑えられる点が魅力です。
指定取引所へ持ち込むデメリット
- 運搬が自分の負担
洗濯機を搬出し、取引所まで運ぶ必要があります。 - 事前手続きが必要
郵便局での支払いなど、手間がかかる準備が求められます。
④フリマアプリなどで売る
〇ネットオークションやフリマアプリを利用するメリット
・売却で収入を得られる
不用になった洗濯機が売れると、思いがけない臨時収入につながります。
・価格設定が自由にできる
自分で希望する金額を設定できるため、納得のいく価格で販売が可能です。
・手軽な出品手続き
スマートフォンを使えば簡単に出品でき、写真を撮って情報を入力するだけで手続きが完了します。
〇ネットオークションやフリマアプリを利用するデメリット
買い手が見つかりにくい場合がある
出品後、すぐに売れない場合があり、処分までに時間がかかる可能性があります。
・梱包作業が面倒
洗濯機は大きくて重いため、梱包や発送の準備が手間になることがあります。
・送料が高額になる可能性
大型家電を配送する際は送料が高くなり、利益が減ることもあります。
・購入者とのトラブルリスク
商品説明や状態の認識違いが原因で、購入者とのトラブルに発展する場合があります。
⑤リサイクルショップ
メリット
動作する洗濯機であれば、買取価格が付く場合があります。
デメリット
古すぎる機種や故障品は買取不可の場合が多いです。
⑥不用品事業者に依頼
メリット
迅速に処分でき、自力で運ぶ必要がありません。
デメリット
費用が高額になることがあり、悪質業者に注意が必要です。
信頼できる業者の見分け方
行政認定の許可証を確認し、見積書を事前に取りましょう。「無料回収」と宣伝し後から高額請求された例があります。
3.洗濯機を動かす前に準備すること
・事前の洗濯を完了させる
処分予定の洗濯機をまだ使用している場合は、前日までにすべての洗濯を済ませておきましょう。
・水抜き作業を行う
水抜きは前日までに済ませておくのが理想的です。排水ホースや洗濯槽に残った水をしっかり排出してください。
・水栓を締める
当日、運び出し前に洗濯機の水栓を閉め、水漏れを防ぎましょう。
・保護対策をする
運搬中に傷がつかないよう、洗濯機を古い毛布や緩衝材で包んでおくと安心です。
・洗濯機を立てて運ぶ
車などで移動させる際は、洗濯機を横倒しにしないよう注意してください。横にすると内部部品が破損する恐れがあります。必ず立てた状態で運びましょう。
・水抜きに不安がある方へ
洗濯機の水抜き方法については、手順を詳しく解説している記事をご参照ください。作業自体は約1時間で完了しますが、余裕を持って前日までに済ませておくことをおすすめします。
4.洗濯機の買い替え時は?
洗濯機の寿命は一般的に約6〜10年とされています。特に製造から10年が経過した洗濯機は、性能が低下している可能性が高く、買い替えを検討するタイミングといえるでしょう。また、家族構成の変化や省エネ性の高い機種への切り替えも、買い替えを考えるきっかけになります。
内閣府の調査(令和3年3月実施)によると、洗濯機の平均使用年数は10.2年です。買い替え理由としては、「故障」が全体の75.4%と最も多く、続いて「より高性能なモデルへの乗り換え」が9.1%、「引っ越し」が3.8%、「その他」が11.8%となっています。10年以上使用すると不具合が増える傾向があることがわかります。
さらに、メーカーが部品を保管する期間は規定で6年とされており、それ以降は修理に必要な部品が入手困難になる場合があります。これにより、故障時に修理が難しくなることも買い替えの理由の一つです。
参考: 内閣府「消費動向調査 令和3(2021)年3月実施分
5.まとめ
洗濯機の処分には家電リサイクル法の理解が不可欠です。洗濯機は法の対象4品目に含まれており、リサイクル料金(約2,500〜3,000円)と収集運搬料金が必要です。処分方法としては、新品購入時に引き取ってもらう方法が最も手軽で人気がありますが、買い替えを伴わない場合は購入店への依頼や自治体、指定取引所への持ち込みも選択肢です。その他、フリマアプリやリサイクルショップ、不用品回収業者などを利用する方法もありますが、コストや手間、信頼性に差があります。処分前には水抜きや保護準備も忘れずに行いましょう。洗濯機の寿命は約6〜10年とされており、10年以上使用した製品は故障リスクや修理困難の可能性が高まるため、買い替えの目安になります。自身の状況に合った方法を選び、適切なタイミングで処分や買い替えを検討することが大切です。